瘀血(おけつ)について

血管の長さは地球を巡る!?

人間の血管の長さは、なんと10万キロもあります。

地球一周が約4万6000キロですから、なんと人間の血管は地球の2周半もあります。

この膨大な長さの血管のうち、毛細血管が3分の2を占めます。
毛細血管は、身体の隅々に張り巡らされており、栄養や酸素を運び続けてくれています。

しかし、逆に言えば、この毛細血管が弱くなったり、細くなったりしていくと、それはすなわち全身の不調につながっていく、ということになります。

このように、血液が身体の隅々に運ばれるためには、丈夫でしなやかな血管が必要ということになります。
ここでは、この血管が血液を運ぶ力のことを、“血管力”と呼ぶことにします。

瘀血の出現

東洋医学では、身体の中で滞ってしまった血液のことを「血瘀(けつお)」といいます。
つまり、血瘀とはドロドロ血液と呼ばれるものです。

そしてさらに、この血瘀がたまってしまって動きがにぶくなったものを「瘀血(おけつ)」といいます。

例えば血瘀が肩に集まってしまったものが、肩こりになることがあります。
また、目蓋の下にたまってしまうと、目の下のクマになったりもします。
女性の場合ですと、下腹部にたまったものが子宮筋腫になったり、生理痛などにつながることもあります。

さらに怖いことに、瘀血は糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞、認知症などの生活習慣病に発展していくこともあります。

もし、頑固な痛み、しこり、黒ずみがあったら、それは瘀血のせいかもしれず、未病の段階を知らせてくれているサインかもしれません。

血瘀・瘀血チェック

あなたの血液は健康ですか?

未病で止め、改善を図るために、以下の「血瘀・瘀血チェック」をしてみてください。

  • 生理痛がひどい(5点)
  • 月経血の色が赤黒く、レバーのような塊が混じることがある(5点)
  • 肩こりがひどく、頭痛を伴うことが多い(3点)
  • 舌の色が暗紫色、または暗紫色の斑点がある(5点)
  • 舌の裏の静脈が紫色に浮き出ている(5点)
  • 唇や歯茎の色が黒っぽい(5点)
  • 顔色がくすんでいる(5点)
  • 肌にツヤがなく、かさついている(3点)
  • シミやソバカスが多い(3点)
  • あさができやすい(2点)
  • 便が黒っぽい(3点)
  • 身体のどこかに針で刺したような鋭い痛みが走ることがある(5点)
  • 内臓にポリープができたことがある(5点)
  • 痔がある(5点)
  • 子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣腫瘍がある(5点)

これらをまとめて、点数を出してみてください。

  • 3~12点 → 瘀血度は軽度
  • 13~20点 → 瘀血度は中度
  • 21点以上 → 瘀血度は重度

13点以上は未病の域、重度の場合は何かしらの病的な症状が出る域に入ってきますので、気をつけてくださいね。

瘀血の改善に

瘀血の改善には、鍼灸や薬膳、漢方薬もおすすめです。

源保堂鍼灸院では、鍼灸鍼療はもちろんのこと、漢方薬や薬膳のご相談もできます。

ご希望の方はご連絡ください。