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風邪の損失

『風邪の効用』

野口整体の名前で有名な野口晴哉(のぐちはるちか)氏の著書に、『風邪の効用』という本があります。

誤解を承知で極めて簡単に要約すれば、“風邪にかかると体は活性化する。そして風邪が治る過程でデトックスされて体が全てリセットする、だから風邪にかかるのは良いことです”というようなものです。
風邪にかかると体は免疫力を活性化しますし、風邪に対する抗体も作られますので、風邪に対する一時的な緊急反応は、体の免疫機能をフル稼動している状態とも言えます。

私自身もインフルエンザにかかったときなどはさすがに仕事も完全にお休みにしました。
3~4日は寝転んでおりましたが、この間は日頃の些末なことも考えることすらできないので、頭ものんびり、体ものんびり、休養を取って、回復することには心身ともに快活になったなぁという実感がありました。

ある意味ショック療法と言いますか、本書を読むとこの逆説的な発想にも一理あるなと思うところがあります。

風邪にかかるとすぐに薬に頼る現代の人にとっても、多くの示唆を与えてくれる一冊であると思いますので、一読しておくのは悪くないと思います。

でも、風邪はひきたくない、ひかないにこしたことはない

しかしかといって、そんなに風邪ばかりひいても本当に良いものでしょうか?

風邪をひいたらそれだけつらい時間を過ごさなくてはいけないし、そもそも簡単に風邪にかかってしまうのは、それは風邪の効用を言う以前の問題なのではないか、とも思うわけです。

やはり、風邪なんかひかないでどの季節も元気に楽しめるのが一番ではないか、というのが普通の人の願いではないかと思います。

“風邪にも効用があるんだなぁ~”というのは、風邪をひいてしまった自分への慰めや方便と感じておくのは、まさに一つの“効用”となります。

風邪による損失

風邪については、『カゼの科学』という本があります。
一般の方でも読みやすいもので、風邪という病気の性質を理解しておく好著ですが、この中に風邪による損失が出ていますので、それをここに挙げておきます。

本書はアメリカで出版された本なので、計算の基準はアメリカ人の統計です。よって、そのまま日本の実情に合っていないと思いますが、一つの参考にしてみて下さい。

まず、一人の人間が一生の間にかかる風邪の回数と、それを治すまでにかかる日数を計算すると、なんと5年にもなるというのです。5年というはすごい年月ですよね。
もったいないものです。
いやはややはり風邪はひきたくないものです。

そして次に経済的な損失です。
アメリカ人は全体で、1年間にのべ10億回も風邪にかかるそうです。治療には何十億ドルかかるそうです。
年間外来患者のうち、風邪の患者はのべ1億人。
風邪でER(緊急治療室)に搬送されるのが150万人。
風邪で仕事を休む欠勤日数が全体でのべ数億日。
以上のことを推定していくと、経済的な損失は年間で600億ドルにものぼるとのことです。
アメリカの人口は3億2000万人です。アメリカは国民皆保険ではないので、一概にこの数値が日本に当てはまるものではありませんが、それにしても、それにしてもであります。

このような数値を見ますと、“風邪の効用”という言葉で簡単に見過ごして良いものでしょうか?

“たかが風邪、されど風邪”

ここでもう一度風邪をひかないような手立てを考えたり、風邪をひいても損失が拡がらないようなここの対策が必要だなと思います。

風邪への対策として

風邪をひかないようにする、風邪をひきにくくする、風邪をひいても立ち上がりが早いようにしておく、そんな対策が大切ですね。

そこでいくつか漢方薬・健康食品をご紹介しておきます。

風邪予防・風邪の初期の漢方薬

衛益顆粒S

薬戸金堂で扱っている漢方薬のなかで、風邪予防で一押しなのが「衛益顆粒S」です。
衛益顆粒は、衛気(えき)という体の外側を守ってくれる力を強くしてくれます。
冬の寒さへの対処にもなりますし、夏の冷房病にも効果を発揮します。

イスクラ衛益顆粒S 
詳細はこちらから

錠剤葛根湯

風邪の初期といえば葛根湯。
薬戸金堂では、イスクラの錠剤の葛根湯をご用意しております。

錠剤葛根湯
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潤肺糖漿

喉の痛みや咳がある方には、潤肺糖漿で喉を潤すことをお薦めいたします。

潤肺糖漿
詳細はこちらから

 

風邪予防の健康食品

板藍茶と板藍のど飴

漢方薬の生薬である板藍根(ばんらんこん)は、喉にとてもいい効果があります。
抗ウィルス作用があることでも知られるようになってきました。
日本では緑茶でうがいをする方もおられると思いますが、中国では板藍根を煎じた液でうがいをしている人もいます。

このような板藍根が入ったお茶と飴は、風邪が流行る頃に持っておくととても重宝すると思います。

板藍茶
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板藍のど飴

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以上の商品は風邪が流行るこの季節のマスト・アイテムです。
薬戸金堂では、この時季はこれらの商品は全て在庫で置いておりますので、ご相談にいらしていただけたらと思います。

風邪対策にも鍼灸を

漢方薬店・薬戸金堂は、鍼灸院も併設しております。

日頃から鍼灸を受鍼しておられますと体調も良く、風邪をひきにくくしてくれます。
また、風邪の引き始めの頃くらいでありますと、鍼灸で風邪が改善していきます。

鍼灸は身体を活性化し、免疫力も元気になります。
自分の免疫力で風邪を追い出しますと、まさに“風邪の効用”のごとく気持ちよくなります。

お時間がございましたら、鍼灸の受鍼もしておくことをお薦めいたします。
※ ただし、インフルエンザの場合やインフルエンザが疑われる場合は、病院での処置の方が良いです。

源保堂鍼灸院

インフルエンザや重症な風邪は病院へ

以上述べて参りました風邪は、いわゆるカゼ、感冒などと称される一般的な風邪症状についてであります。

インフルエンザやインフルエンザと疑われる症状(高熱、関節が痛い、過度な悪寒など)がある場合は、病院での処置が何より優先されます。

また、過度な高熱の場合は熱性痙攣などが起きることもありますので、そのような強い症状がある重症な風邪もまた、病院を優先して受診されて下さい。

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